SES事業拡大プロジェクト ── 社内提案資料
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現状分析書(AS-IS分析)

作成日:2026年5月28日 担当:田中 颯大 ステータス:初版

エグゼクティブサマリー

緊急課題:現在の月次売上400万円は来月中に終了する見込み。収益基盤がゼロになるリスクが目前に迫っており、即時の対応と中長期戦略の両立が必要。

現状のSES事業は、受動的な営業姿勢・上流パートナーの少なさ・リソース調達の場当たり的運用という3つの構造的課題を抱えている。 目標である月次1,000万円を達成するためには、「待ちから攻めへ」の営業転換と、需要に連動したリソース調達の仕組み化が不可欠である。

1. 現状の数値サマリー

月次売上(現在)
約400万円
来月終了予定 → ゼロになるリスク
目標月次売上
1,000万円
GAP = +600万円(現状比+150%)
稼働中エンジニア数(推定)
2〜3名
目標稼働:月5〜6名
上流パートナー数
2社
ブレインパッド、FastLabel
営業スタイル
受動型
アウトバウンド営業はほぼ未実施
想定単価レンジ
150〜200万円
月額・1名あたり

2. 売上・稼働状況の分析

項目現状目標GAP評価
月次売上 約400万円 1,000万円 ▲600万円 要改善
稼働エンジニア数 2〜3名 5〜6名 ▲3名 要改善
稼働率(見込み) 月により大きく変動 90%以上の安定稼働 不安定 要改善
受注の安定性 依頼待ち(受動型) パイプライン管理(能動型) 構造転換が必要 要改善
単価水準 150〜200万円 170〜200万円(底上げ) 現状維持 or 微改善 許容範囲
最重要リスク:来月に現行案件が終了すると月次売上がほぼゼロになる。この「収益の崖」を乗り越えるための即時アクションが最優先課題。

3. 上流パートナー分析

ブレインパッド
取引実績あり・良好
  • 関係性比較的良好
  • 案件継続性来月終了見込み
  • 深耕余地追加案件の打診余地あり
  • リスク依存度が高い
FastLabel
取引実績あり・良好
  • 関係性比較的良好
  • 案件継続性継続可能性の確認が必要
  • 深耕余地新規案件発掘の余地あり
  • リスクAIラベリング系は市場縮小傾向も

上流パートナー不足の影響

状態2社のみの現状10社規模の目標状態
案件数の安定性 1社が終了すると売上が半減 1〜2社終了しても影響軽微
交渉力 単価・条件の交渉力が弱い 複数社比較で有利な条件を選べる
リソース稼働率 待ち時間(ベンチ)が発生しやすい 常時案件が埋まる状態を作れる
成長の天井 2社の案件量に上限が決まる パートナー追加で売上を積み上げられる

4. リソース調達の現状分析

Pattern 1
協力会社(WORK HERO / ScaleAgent)
関係性長期・安定
リードタイム比較的短い
マージン中(仲介分が発生)
スケーラビリティ低(人数に限界あり)
品質安定性高(実績ベース)
Pattern 2
人材紹介(ココナラテック・レバテック等)
関係性随時利用
リードタイム2〜4週間
マージン低〜中(初期費用)
スケーラビリティ高(市場が大きい)
品質安定性中(バラつきあり)
Pattern 3
新規採用(Offers・Green等)
関係性雇用契約・業務委託
リードタイム1〜3ヶ月
マージン高(中間費用なし)
スケーラビリティ中(採用工数が必要)
品質安定性中(採用目利きによる)
Pattern 4
既存プロパー(社員・フルタイム)
関係性既存雇用
リードタイム即日〜1週間
マージン最高(追加コストなし)
スケーラビリティ低(人数が固定)
品質安定性最高(内部管理可)
現状の課題:4パターンの使い分けルールが明確でなく、場当たり的な調達になっている。案件が来てから調達を考えるため、対応が遅れ機会損失が発生しやすい。

5. 営業活動の現状

営業チャネル現状の活用度課題
既存パートナーからのインバウンド ほぼ100% 受動的。依頼がなければ売上ゼロ
新規パートナーへのアウトバウンド ほぼ未実施 開拓のノウハウ・時間が確保されていない
イベント・コミュニティ参加 未実施 接点作りの仕組みがない
リファラル(紹介) 一部実施 体系化されていない
SNS・オウンドメディア 未実施 認知獲得の手段が存在しない

6. 課題の構造化(根本原因分析)

売上が安定しない・目標1,000万円に到達できない
▼ 症状(表面に現れている問題)
月次売上が400万円で頭打ち
案件が来なければ売上ゼロのリスク
稼働エンジニア数が2〜3名から増えない
▼ 根本原因(なぜ症状が起きているか)
① 営業が受動的:上流パートナーからの依頼待ち
② 上流パートナーが2社のみ:案件供給源が極めて少ない
③ リソース調達に仕組みがない:案件ありきの場当たり調達
▼ 影響(放置した場合の結果)
来月以降、売上がゼロになるリスク
競合他社に上流パートナーを取られ続ける
採用・育成への投資判断ができず成長が止まる

7. SWOT分析

Strengths(強み)
  • ブレインパッド・FastLabelとの既存良好な関係
  • WORK HERO・ScaleAgentという信頼できる下流パートナー
  • 既存プロパーエンジニアの即戦力性
  • 150〜200万円という競争力のある単価設定
  • 複数のリソース調達チャネルが存在する
Weaknesses(弱み)
  • 営業が完全に受動的で、アウトバウンドが存在しない
  • 上流パートナーが2社のみで売上リスクが集中
  • リソース調達の仕組み・ルールが未整備
  • 案件パイプラインの可視化が不十分
  • 営業専任者が明確でない(または工数不足)
Opportunities(機会)
  • AI・データ活用案件の増加によるSES需要拡大
  • DX推進で中堅・大手企業の外部エンジニア需要が増加
  • 上流SES企業が慢性的にリソース不足の状態
  • 人材紹介プラットフォームの充実でリソース調達が容易に
  • 既存2社からの紹介経由で新規パートナー開拓の可能性
Threats(脅威)
  • 競合SES会社が既存パートナーに積極的にアプローチ
  • エンジニア採用市場の激化・採用コスト上昇
  • AIツールの進化による一部業務の代替リスク
  • 上流パートナーが自社採用を強化し外注を減らす可能性
  • 景気悪化時に真っ先に外部委託費が削減される

8. 現状分析の結論

優先度1(即時):来月の案件終了に備え、既存パートナー(ブレインパッド・FastLabel)への追加案件打診を今週中に実施する。
優先度2(1ヶ月以内):アウトバウンド営業の仕組みを立ち上げる。ターゲット上流企業10社のリストアップと初回アプローチを開始する。
優先度3(3ヶ月以内):リソース調達の仕組みを整備し、案件が来たときに即座に対応できるパイプラインを構築する。

本書の詳細は、次の要件定義書(Document 02)でゴール像として変換し、事業設計書(Document 03)で施策に落とし込む。