エグゼクティブサマリー
緊急課題:現在の月次売上400万円は来月中に終了する見込み。収益基盤がゼロになるリスクが目前に迫っており、即時の対応と中長期戦略の両立が必要。
現状のSES事業は、受動的な営業姿勢・上流パートナーの少なさ・リソース調達の場当たり的運用という3つの構造的課題を抱えている。 目標である月次1,000万円を達成するためには、「待ちから攻めへ」の営業転換と、需要に連動したリソース調達の仕組み化が不可欠である。
1. 現状の数値サマリー
月次売上(現在)
約400万円
来月終了予定 → ゼロになるリスク
目標月次売上
1,000万円
GAP = +600万円(現状比+150%)
稼働中エンジニア数(推定)
2〜3名
目標稼働:月5〜6名
上流パートナー数
2社
ブレインパッド、FastLabel
営業スタイル
受動型
アウトバウンド営業はほぼ未実施
想定単価レンジ
150〜200万円
月額・1名あたり
2. 売上・稼働状況の分析
| 項目 | 現状 | 目標 | GAP | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 月次売上 | 約400万円 | 1,000万円 | ▲600万円 | 要改善 |
| 稼働エンジニア数 | 2〜3名 | 5〜6名 | ▲3名 | 要改善 |
| 稼働率(見込み) | 月により大きく変動 | 90%以上の安定稼働 | 不安定 | 要改善 |
| 受注の安定性 | 依頼待ち(受動型) | パイプライン管理(能動型) | 構造転換が必要 | 要改善 |
| 単価水準 | 150〜200万円 | 170〜200万円(底上げ) | 現状維持 or 微改善 | 許容範囲 |
最重要リスク:来月に現行案件が終了すると月次売上がほぼゼロになる。この「収益の崖」を乗り越えるための即時アクションが最優先課題。
3. 上流パートナー分析
ブレインパッド
取引実績あり・良好
- 関係性比較的良好
- 案件継続性来月終了見込み
- 深耕余地追加案件の打診余地あり
- リスク依存度が高い
FastLabel
取引実績あり・良好
- 関係性比較的良好
- 案件継続性継続可能性の確認が必要
- 深耕余地新規案件発掘の余地あり
- リスクAIラベリング系は市場縮小傾向も
上流パートナー不足の影響
| 状態 | 2社のみの現状 | 10社規模の目標状態 |
|---|---|---|
| 案件数の安定性 | 1社が終了すると売上が半減 | 1〜2社終了しても影響軽微 |
| 交渉力 | 単価・条件の交渉力が弱い | 複数社比較で有利な条件を選べる |
| リソース稼働率 | 待ち時間(ベンチ)が発生しやすい | 常時案件が埋まる状態を作れる |
| 成長の天井 | 2社の案件量に上限が決まる | パートナー追加で売上を積み上げられる |
4. リソース調達の現状分析
Pattern 1
協力会社(WORK HERO / ScaleAgent)
関係性長期・安定
リードタイム比較的短い
マージン中(仲介分が発生)
スケーラビリティ低(人数に限界あり)
品質安定性高(実績ベース)
Pattern 2
人材紹介(ココナラテック・レバテック等)
関係性随時利用
リードタイム2〜4週間
マージン低〜中(初期費用)
スケーラビリティ高(市場が大きい)
品質安定性中(バラつきあり)
Pattern 3
新規採用(Offers・Green等)
関係性雇用契約・業務委託
リードタイム1〜3ヶ月
マージン高(中間費用なし)
スケーラビリティ中(採用工数が必要)
品質安定性中(採用目利きによる)
Pattern 4
既存プロパー(社員・フルタイム)
関係性既存雇用
リードタイム即日〜1週間
マージン最高(追加コストなし)
スケーラビリティ低(人数が固定)
品質安定性最高(内部管理可)
現状の課題:4パターンの使い分けルールが明確でなく、場当たり的な調達になっている。案件が来てから調達を考えるため、対応が遅れ機会損失が発生しやすい。
5. 営業活動の現状
| 営業チャネル | 現状の活用度 | 課題 |
|---|---|---|
| 既存パートナーからのインバウンド | ほぼ100% | 受動的。依頼がなければ売上ゼロ |
| 新規パートナーへのアウトバウンド | ほぼ未実施 | 開拓のノウハウ・時間が確保されていない |
| イベント・コミュニティ参加 | 未実施 | 接点作りの仕組みがない |
| リファラル(紹介) | 一部実施 | 体系化されていない |
| SNS・オウンドメディア | 未実施 | 認知獲得の手段が存在しない |
6. 課題の構造化(根本原因分析)
売上が安定しない・目標1,000万円に到達できない
▼ 症状(表面に現れている問題)
月次売上が400万円で頭打ち
案件が来なければ売上ゼロのリスク
稼働エンジニア数が2〜3名から増えない
▼ 根本原因(なぜ症状が起きているか)
① 営業が受動的:上流パートナーからの依頼待ち
② 上流パートナーが2社のみ:案件供給源が極めて少ない
③ リソース調達に仕組みがない:案件ありきの場当たり調達
▼ 影響(放置した場合の結果)
来月以降、売上がゼロになるリスク
競合他社に上流パートナーを取られ続ける
採用・育成への投資判断ができず成長が止まる
7. SWOT分析
Strengths(強み)
- ブレインパッド・FastLabelとの既存良好な関係
- WORK HERO・ScaleAgentという信頼できる下流パートナー
- 既存プロパーエンジニアの即戦力性
- 150〜200万円という競争力のある単価設定
- 複数のリソース調達チャネルが存在する
Weaknesses(弱み)
- 営業が完全に受動的で、アウトバウンドが存在しない
- 上流パートナーが2社のみで売上リスクが集中
- リソース調達の仕組み・ルールが未整備
- 案件パイプラインの可視化が不十分
- 営業専任者が明確でない(または工数不足)
Opportunities(機会)
- AI・データ活用案件の増加によるSES需要拡大
- DX推進で中堅・大手企業の外部エンジニア需要が増加
- 上流SES企業が慢性的にリソース不足の状態
- 人材紹介プラットフォームの充実でリソース調達が容易に
- 既存2社からの紹介経由で新規パートナー開拓の可能性
Threats(脅威)
- 競合SES会社が既存パートナーに積極的にアプローチ
- エンジニア採用市場の激化・採用コスト上昇
- AIツールの進化による一部業務の代替リスク
- 上流パートナーが自社採用を強化し外注を減らす可能性
- 景気悪化時に真っ先に外部委託費が削減される
8. 現状分析の結論
優先度1(即時):来月の案件終了に備え、既存パートナー(ブレインパッド・FastLabel)への追加案件打診を今週中に実施する。
優先度2(1ヶ月以内):アウトバウンド営業の仕組みを立ち上げる。ターゲット上流企業10社のリストアップと初回アプローチを開始する。
優先度3(3ヶ月以内):リソース調達の仕組みを整備し、案件が来たときに即座に対応できるパイプラインを構築する。
本書の詳細は、次の要件定義書(Document 02)でゴール像として変換し、事業設計書(Document 03)で施策に落とし込む。