SES事業拡大プロジェクト ── 社内提案資料
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リソース調達計画書

作成日:2026年5月28日 担当:田中 颯大 ステータス:初版

本書の目的

SESビジネスにおいて「案件があるのにリソースが出せない」は機会損失であり、 「リソースを抱えたのに案件がない」は固定費の垂れ流しになる。 本書は、この二律背反を解決するための4調達パターンの使い分けルール・発動フロー・コスト構造を定義する。

本書の核心:調達は「案件が決まってから動く」が原則。ただし「スタンバイ候補」を常時確保しておくことで、案件決定から3営業日以内の提案を実現する。

1. 4調達パターン詳細比較

既存プロパー(社員・フルタイム)
最優先。利益率最大。即応性最高。
対象
社内社員・フルタイム業務委託
リードタイム
即日〜3営業日
マージン率目安
70〜80%以上
スケーラビリティ
低(人数が固定)
品質安定性
最高(直接管理可)
リスク
ベンチ時は固定費が発生
発動条件
案件が来たら常に最初に確認
協力会社(WORK HERO / ScaleAgent)
Phase 1〜2の主力。即応性が高い。
対象
WORK HERO・ScaleAgent経由のエンジニア
リードタイム
1〜5営業日
マージン率目安
15〜30%(実態値)
スケーラビリティ
中(供給人数に上限あり)
品質安定性
高(既存取引実績あり)
リスク
低(必要時のみ発動)
発動条件
プロパーで対応不可の場合
人材紹介(レバテック・ ココナラテック等)
Phase 2から本格活用。単価交渉余地あり。
対象
フリーランスエンジニア(業務委託)
リードタイム
1〜3週間
マージン率目安
30〜45%(エンジニア希望単価次第)
スケーラビリティ
高(市場が大きい)
品質安定性
中(スキルシート精査が必要)
リスク
スキルミスマッチのリスクあり
発動条件
案件確定まで2週間以上の余裕がある場合
新規採用(Offers・Green等)
Phase 3から本格活用。最高マージン。
対象
業務委託契約・契約社員
リードタイム
1〜3ヶ月
マージン率目安
60〜80%
スケーラビリティ
中(採用工数が必要)
品質安定性
中〜高(採用基準による)
リスク
採用コスト・時間がかかる
発動条件
継続3ヶ月以上の案件が確定してから

2. マージン構造と収益シミュレーション

① プロパー
〜80%
単価180万の場合
利益 〜144万円/月
④ 新規採用
65%
単価180万の場合
利益 〜117万円/月
③ 人材紹介
30〜45%
単価180万・エンジニア単価100万の場合
利益 〜80万円/月
② 協力会社
15〜30%
単価180万・協力会社支払い140万の場合
利益 〜40万円/月
調達パターン稼働人数(Phase 3目標)想定単価マージン率月次利益貢献
① プロパー(30%)1〜2名180万円80%〜288万円
② 協力会社(30%)1〜2名170万円15〜30%〜25〜50万円
③ 人材紹介(25%)1〜2名180万円30〜45%〜54〜81万円
④ 新規採用(15%)1名180万円65%〜117万円
合計5〜6名平均174万円平均40〜55%〜570〜680万円/月
重要:プロパー比率を高めるほど利益率は向上するが、スケーラビリティが下がる。 Phase 1〜2は協力会社・人材紹介を中心に素早くスケールし、Phase 3以降はプロパー・新規採用比率を高めて利益率を改善する方針。 協力会社マージンは上流請求単価とエンジニア支払い単価の差であるため、実際の取引単価が確定した段階で再計算すること。

3. リソース調達の発動フロー

案件受注から稼働開始までのフロー

1
案件の打診・内定を受ける
上流パートナーから「〇〇のスキルを持つエンジニアが必要」という打診が来る
この時点ではまだリソース調達を開始しない。スタンバイリストを確認するだけ。
2
スタンバイ候補リストを確認(当日中)
事前に確保しているスタンバイ候補(3名以上)の中から、スキル・稼働時期が合う人材を確認
マッチする候補がいれば → ステップ4へ。いなければ → ステップ3へ
3
緊急調達の実施(1〜3営業日)
スタンバイ候補がいない場合、調達チャネルを優先順に当たる
プロパーに空きあり?
→ 最優先で投入。スキルシートを当日中に提出。
なければ WORK HERO / ScaleAgent
→ 即日連絡。2〜3営業日で候補提示を依頼。
それでも不足なら人材紹介
→ レバテック等に案件票を送付。候補提示まで5〜10営業日。
継続3ヶ月以上の確定案件のみ
→ 新規採用(業務委託)を開始。1〜3ヶ月後の稼働を見据える。
4
スキルシート提出・面談設定(1〜2営業日)
候補の経歴書・スキルシートを上流パートナーへ提出。面談が必要な場合は日程調整。
スキルシートのフォーマットは事前に統一しておく。提出まで24時間以内を目標。
5
契約締結・稼働開始
上流パートナーの承認後、契約書を取り交わし稼働開始。案件管理シートに登録。
稼働開始から2週間以内に「不具合なし」の確認を上流パートナーに取ること。

4. スタンバイ候補の管理(常時確保3名以上)

スタンバイ候補の確保方法と管理ルール
確保目標数
常時3名以上
確認頻度
月1回の状況確認
提案リードタイム目標
3営業日以内
チャネルスタンバイ確保方法確認タイミング目標確保数
プロパー社員 現在のプロジェクト終了予定と稼働スケジュールを月次で把握 毎月末に確認・更新 0〜2名(プロジェクト状況による)
WORK HERO 「来月以降で稼働可能なエンジニアはいますか?」を月1回確認 月初に担当者へ連絡 1〜2名をスタンバイリストに登録
ScaleAgent 月1回の定例情報交換で稼働可能状況を確認 月1回の定例連絡 1名
レバテック・ フリーランス スキル・単価条件を仮エントリー状態にしておき、案件時に本格選考 プロフィール更新時に確認 候補登録状態で1〜2名

スタンバイ候補リストの管理項目

管理項目内容更新頻度
氏名・所属エンジニアの名前と所属(協力会社・フリーランス等)初回登録時
主要スキル・経験年数言語・フレームワーク・業務ドメイン初回 + 変更時
希望単価月額単価の希望レンジ月1回確認
稼働可能時期最短でいつから稼働できるか月1回確認
稼働形態フルリモート / 一部出社 / 常駐等の制約初回 + 変更時
最終確認日いつ状況確認したか確認のたびに更新
優先度スコアスキル適合度・実績・単価等の総合評価更新時

5. フェーズ別 リソース調達方針

フェーズ稼働目標主力調達パターン理由
Phase 1
(〜3ヶ月)
3名 ① プロパー最優先
② 協力会社(WORK HERO)
リソース調達の仕組みが未整備なため、即応性の高いチャネルに絞る。人材紹介は準備のみ。
Phase 2
(〜6ヶ月)
5名 ① プロパー
② 協力会社
③ 人材紹介(本格稼働)
スタンバイ候補5名確保。人材紹介チャネルのリードタイムを踏まえ、案件確定3週間前から調達開始。
Phase 3
(〜12ヶ月)
6名 ① プロパー
② 協力会社
③ 人材紹介
④ 新規採用(本格開始)
継続案件が確定してから業務委託採用を開始。プロパー比率を高めて利益率を改善。

6. 品質管理フロー

上流パートナーからのクレームゼロが最重要:SESビジネスは「人」の品質が全て。一度クレームが発生すると上流パートナーとの関係が終わる可能性がある。品質確認のフローを必ず守ること。
タイミング確認項目対応者
提案前スキルシートの正確性確認・案件要件とのマッチング確認田中(提案担当)
稼働開始1週間後上流パートナーへの「業務フィット感」確認の連絡田中(フォロー担当)
稼働開始1ヶ月後パフォーマンス評価ヒアリング・不満点の早期吸い上げ田中
毎月末稼働中全員の「継続意向・課題」確認(エンジニア側にも)田中
案件終了1ヶ月前「次の案件」打診を上流パートナーへ。継続or終了の確認田中(営業担当)